アジェンダ・プロジェクト・京都

アジェンダ・プロジェクト・京都のブログです。 日々の活動、今後の活動予定、作成したビラなどをアップしていきます。

憲法に関するパネル展 8月11日〜13日

アジェンダ・プロジェクト京都では、811日から13日にかけて「ひと・まち交流館京都」を会場に憲法に関するパネル展を行いました。

「変える?×変えない?日本国憲法」と題したこのパネル展では、現行憲法と2012年に自民党が発表した改憲草案を対比して展示しました。

今年53日の憲法記念日に行われた集会で、安倍首相が改憲の具体的日程に言及し、自民党の議員たちからも期限を切るかのような発言が繰り返されました。このような状況の中で、憲法に関心が高まりつつあります。今回のパネル展は、現行憲法の内容を再確認するとともに、憲法を変えようとしている勢力がどのような意図を持っているかを知ってもらうことが大きな目的でした。会場にはパネルのほかに、憲法や戦争などに関する理解を深めることに役立つDVDや書籍を視聴するコーナーも設けられました。

パネル展には約100名の参加者があり、多くの人が長く足を止めじっくりと展示に見入っていました。

また関連企画として、広島での被爆体験や戦後の引き上げにおける体験などを聞く講演会や憲法について語りあう「憲法カフェ」も行われ、多くの方に足を運んでもらいました。



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今回展示した自民党の改憲草案が出されたのは2012年の野党時代で、より保守色を鮮明にできた時期でした。その内容で最も特徴的なのは、国家による力の行使を制限し市民への不当な抑圧を防ぐという近代憲法の根本理念である立憲主義を否定し、市民に対して様々な制限を設けている点です。ほかにも「国防軍」の創設や緊急事態条項、家族や団体への国による介入、表現の自由や結社の自由の制限など、問題を挙げればきりがありませんが、現行憲法を隣に並べて展示することでその国家主義的な側面が際立ちました。











会場では、パネルをカメラに収めている人やアンケートや直接話をする中で、「このパネルのデータや冊子はないか?」という質問も多数ありました。安倍首相や自民党が改憲に向けて動きを強める中、来場者の多くが危機感をより強くしているのだと思います。

 

憲法の条文と解説の他にも、2015年に強行的に制定された安保法制、改憲の国民投票、最近の改憲の動きについてのパネルも展示しました。

安保法制は、他国の戦争に日本が参戦する集団的自衛権の行使を可能にするもので、「専守防衛」を基軸にしてきた日本の防衛政策の大きな転換でした。パネルは、安保法制が明らかな憲法違反であることが再認識できるものでした。

国民投票法のパネルでは、国民投票の過半数の分母が有効投票総数であったり、賛否の呼びかけの宣伝に制限が無いなど、改憲派にとって有利な内容が盛り込まれていることが分かる展示でした。

最近の改憲の動きをまとめたパネルでは、新聞記事のデータを中心に改憲派護憲派双方の見解や読売新聞に掲載された安倍首相のインタビューも展示しました。

前述したように、今回展示した2012年の草案はきわめて保守色が強い内容であり、実際に改憲を提起する場合は、かなりソフトにして発表される可能性が高いと思われます。

事実、この間で安倍首相や自民党が出してきている案では、9条の1、2項はそのままで自衛隊を明記する新たな項目を作るとしています。これは、草案の「自衛軍」の創設とは大きく異なり、改憲派の中からも反発が出ています。国会内で改憲派が3分の2を占めているうちに受け入れやすい案を提示して「お試し改憲」を強行しようとしているのでしょう。

7月の都議選での自民党の惨敗や各種世論調査などでの安倍内閣の支持率低下により、改憲に向けた急な流れは少し弱まるかも知れませんが、思惑通り来年秋に発議されると国民投票にかけられ、私たち一人一人に問われることになります。

現行憲法は天皇条項などの問題もありますが、徹底した平和主義や基本的人権の条項、理想を高く掲げた前文など、評価できる内容を数多く持っています。

日本を「戦争できる国」にする法律の制定、貧困の拡大、差別主義的な言動を許容する社会的な空気、このような情勢だからこそ憲法を再評価しそれを活かしていく取り組みを続けていく必要があります。今回のパネル展がそのような動きの一助となってくれることを望みます。


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憲法カフェ  大橋さゆりさんを迎えて



7月23日アジェンダプロジェクト京都の定例学習会は弁護士の大橋さゆりさんによる「憲法カフェ」です。
「憲法カフェ」は、改憲の動きに反対して、各地で弁護士のグループが開いている市民参加の会で、今回アジェンダ京都でも行うことになりました。
まず憲法の基本である立憲主義について説明がありました。憲法とは国・政府を縛るものであって、市民が守るものではありません。これが一番大きなポイントです。

日本国憲法の制定の歴史も振り返りました。
GHQの民政官であったベアテシロタゴードンさんの話もでました
憲法24条の男女平等の条文を加えることに尽力した人です。

3章の「基本的人権の尊重」は、人の一生にたとえてスライドが展開されました。生まれ育つ課程や就職や住む場所、などが各条ごとに対応していることが説明されました。
公共の福祉は、国や企業ではなく他の人の権利を侵害したときに適用される、と言う解釈は改めて確認しておかなければなりません。刑事罰に関する条文は10もありますが、これは治安維持法に象徴される戦前の反省から国家の権限への制限を強化したものです。(31条〜40条)

後半は安倍首相の改憲に関する動向です。
今年の憲法記念日に改憲に向けて具体的日程をあげて発言を行いました。
9条の1、2項を残したまま、3項で自衛隊の存在を憲法に明記することを新聞紙面やビデオメッセージで発言しました。
教育の問題にも言及し、高等教育の無償化についての議論が行われています。
26条にそのことを明記するのではないか、ということです。
これは日本維新の会の主張に沿うものです。
その他、緊急事態条項も議論されています。

続いて自民党の憲法草案の検討に入りました。
まず説明されたのは、憲法擁護義務が為政者だけでなく市民にも課せられるということです。
これは立憲主義に反し、憲法観の180度の転換です。
9条は2項に「国防軍」と明記し、軍隊の保持を明確にします。
緊急事態という章も新設します。(9章)
緊急事態が宣言されると法律と同じ効力を持つ政令を発することができます。市民は国や公共機関の指示に従う義務があります。政府にかなりの権限をゆだねることになる危険な条文と言わざるを得ません。
人権の制約根拠が公共の福祉から、「公益及び公の秩序」と言う言葉に置き換えられており、国が全面に出てきます。
家族の助け合い義務も加えています。
改憲案ではとにかく義務がたくさん増えるのが特徴です。

安倍首相は、この保守色を前面に出した改憲案をひとまず封印し、現状を大きく変更せずに「お試し改憲」を狙うものです。
現行憲法は様々な問題を持ちながらも平和主義、基本的人権の尊重など、豊かな内容を持つものです。
安保法制や共謀罪といった憲法違反の法令を許さず、現状を憲法に合わせていかなければなりません。



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アジェンダ・プロジェクト・京都
京都市南区東九条北松ノ木町37-7
携帯 090-9998-9245
mail zetian78@gmail.com

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7月9日 アジェンダプロジェクト京都 定例学習会

本日アジェンダプロジェクト京都の学習会がありました。
テーマはアジェンダ57号「分断と排除の政治と闘う」から、いくつかの論文を取り上げました。
まず西谷文和さんの論稿「忘れないこと、あきらめないこと、騙されないこと」
政府、為政者がメディアを利用しながら戦争を強行していく具体的事例を紹介していきます。米トランプ政権のシリアでのミサイル攻撃、アフガンに新型爆弾投下、朝鮮半島沖に空母2隻を投入、など軍事的な手段を全面に出した政策、日本においても北朝鮮問題への過剰対応などが例に挙げられています。
よく言われることですが、こういう軍事的な緊張によって莫大な軍事費が使われ、それは軍需産業を潤すことにつながるのです。

「ショックドクトリン」と言われる、テロや地震など人々が冷静に判断できないような事態が起こったとき、その空白のタイミングを利用して権力者が都合のいいように振る舞うこと、が往々にして起きます。
・9・11とその後のアフガン、イラク戦争
・シャルリーエブド事件(15年1月7日)によって盛り上がったフランスの「テロとの戦い」

などです。
湾岸戦争時の少女による嘘の証言も有名ですが、西谷さんは「戦争と原発は背後に莫大な利権を抱えているので、ウソで始まる場合が多い」と言います。

坂本旬さんの「ポスト真実時代の政治と教育を考える」では、マスメディアによる大衆操作のみならず、現代は個々人が自ら選んで事実よりも感情を満足させてくれるフェイクニュースを選択する面があると指摘されます。
2016年の米大統領選を期に多くのフェイクニュースが拡散されています。
たとえば
・ローマ法王がトランプ支持を表明
・児童売春を行っているピザ屋にヒラリークリントンが関わっている
こうしたニュースに群がるの 同じ思想性を持ったもの同志が集まり、共鳴しあい、結果的にその思想性が強化される、こうしたソーシャルメディアのもつ動きを「エコー・チェンバー」効果というようです。
「ブライトバート・ニュース」という極右サイトの運営者であるスティーブバノン氏が政権に入っていることも象徴的なことです。
こうした「ポスト真実」の時代にメディアリテラシーはとても大事です。学校教育において、メディアや個人が発信するニュースの適切な扱い方を学ぶことの重要性が増しているのだと思います。

俵義文さんの「安倍教育再生政策の危険な展開」では安倍内閣が進める道徳の教科化が取り上げられました。
2013年の教育再生実行会議で「いじめをなくすために道徳の教科化が必要であると提言され、14年の中教審で「特別な教科」として道徳が扱われることが決まりました。
これによって2018年から子どもたちの心の中や態度が「道徳的か否か」で評価の対象とされることになりました。
教育勅語への評価でも安倍内閣の異常性がよくわかります。
菅官房長官、稲田防衛大臣、松野文科省、義家文科副大臣は教育勅語を否定せず、評価さえしています。
国のために命を投げ出す人間を作り出すことに寄与してきた教育勅語を肯定するなど言語道断です。
俵さんが指摘するように、森友学園はまさに「安倍教育再生政策」の先取りなのです。



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