1月17日(土)にアジェンダ・プロジェクト・京都の定例学習会を行いました。
テーマは自民党の改憲案です。
2012年に出されたこの改憲草案は、05年に同党が発表したものを改訂したものです。
学習会では、前半部と後半部を逐条解説する形で進めました。
まず前文は、侵略戦争の反省に立って、民主主義と人々の尊厳を尊重し、日本が平和な国際社会を形成するために力を尽くすことを高らかに宣言した格調高い現行憲法の文言を抜本的に改定しています。
改正草案では、歴史、固有の文化、伝統、家族、国家を強調する保守的な内容で、文章は平板で無味乾燥、70年前の前文より遥かに見劣りします。
2章の「戦争の放棄」を「安全保障」に変えていることも憲法の平和主義を根幹から覆すものです。
「国防軍」の規定を設け、日本が戦争を普通に行える国になります。
3章の「国民の権利及び義務」では、「公益及び公の秩序」を強調し、政府の意向に反する団体や行動を規制するための条文が並んでいます。ここは、前回の伊藤真氏のDVDでも大きく取り上げられていました。
飛ばして9章では、「緊急事態」の項目を設けています。
これは戦争や災害などの際に首相が「緊急事態宣言」を出し、様々な民主主義的な手続きや人権を守るための法令を無視できるというとんでもないものです。
11章の「最高法規」では、公務員等の憲法擁護義務より先に、国民の憲法尊重義務を規定しています。
これほど分かりやすい立憲主義の否定はありません。

昨年の衆院選に勝利した安倍内閣は、今後数年かけて改憲の動きを強めてくることが予想されます。
自民党がこのような立憲主義を否定し、戦争への道を開き、勝ち取られてきた民衆の権利を蔑ろにするような改憲案を出していることを多くの人々に知らせなければなりません。
そうすることで、安倍内閣の改憲策動を食い止める大きな力になると考えます。


次回以降
2月1日(日) 14:00から
テーマ 「アジェンダ」47号
     特集「問われる日本の戦争・戦後責任~戦後70年を迎えて~」
場所 下京いきいき市民活動センター別館 一階 会議室102
    (本館の道路を挟んで向かいの建物)

2月15日(日) 14:00から
テーマ 税金逃れをしている大企業・富裕層の問題
     ー志賀櫻氏の著書からー
場所 アジェンダプロジェクト事務所
    南区東九条北松ノ木町37−7


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アジェンダ・プロジェクト・京都
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