アジェンダプロジェクト京都の定例学習会のテーマは、雑誌「アジェンダ」50号から「脱資本主義への展望」です。
数ある論稿の中から、今回は大江正章さんの「成長と田園回帰」をとりあげました。


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「地方経済の衰退」、「都市と農村の格差拡大」、「限界集落」など日本国内の人口の少ない地域が抱える問題はこれまでも多く語られてきました。
その中で地方はマイナスイメージが付加され、「都市部の人的・物的な資源をどう配分していくか」という図式で語られることが多いです。大江さんの主張は、脱成長社会において地方は大きな可能性を持っており、若者世代の意識の変化も伴って、多いに希望を語れる対象であるとします。
2014年に増田寛也元総務大臣らが発表した論文で「地方消滅」が注目されました。この論文では、 若年女性人口が40年後に半減する896市町村を「消滅可能性都市」と規定し、そのうち523市町村は人口が一万人以下となり、「消滅する可能性が高い」としました。
対策として地方都市の人口の集約を図り、若者にとって魅力にあふれた拠点都市を地方において形成すべきだと説きました。
大江さんは、この増田論文は地方の衰退の対策としてこれまでの高度経済成長のモデル(産業誘致型やベッドタウン型など)を示していて、現実に合致していないと批判します。
具体的には若者の価値観の転換を上げていて、内閣府の調査では20代男性の農山漁村地域に定住してみたいという願望が47.4%もあることや、実際に新規就農者が増加していることを示しています。
こうした意識の変化を着実に地方の活性化にいかしていくべきだとして、その様々な例が大江さんの著書「地域に希望あり」で述べられています。
群馬県南牧村、島根県邑南町、高松市の丸亀商店街など、補助金に依存せず、特産品開発や刊行に特化せず、身の丈にあった継続的な進展を目指している自治体や商店街の取り組みを紹介しており、非常に興味深く感じました。
これらの成功例を参考にしながら、地方において経済が回っていく仕組みができていけば多くの人が豊かさを実感できる社会になるのではないでしょうか。


次回
10月11日(日) 14:00
下北半島フィールドワーク報告
 〜三沢基地、六ヶ所村、そして大間原発〜
場所 アジェンダプロジェクト事務所


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