5月のアジェンダプロジェクト京都の学習会のテーマは、前ウルグアイ大統領のムヒカ氏の言動を取り上げました。
2012年の地球温暖化問題を話し合う国連の会議における発言が注目を集めたムヒカ氏は、昨年の退任とその後の著書の売り上げとともに日本において「ブーム」を起こしつつあります。
学習会では、先日放送された民放の番組を視聴し、著書の中の言葉を抜粋する形でムヒカ氏の言動の理解に努めました。
その発言は、格差の拡大とそれを是正しようとしない為政者や、経済成長の追求と温暖化防止の両者を追い求める「国際社会」などを批判してきましたが、そういった政治的発言よりも、日本においては氏の生き方(生活スタイル)や「人生哲学」が受けているようです。
左翼ゲリラとして投獄され、拷問を含む監獄での過酷な日々を経て大統領となったムヒカ氏の半生は壮絶であり、発言にも一定の説得力をもたせています。
世界でいちばん貧しい大統領」と紹介されるムヒカ氏は、こう反論します。

「私が思う『貧しい人』とは、限りない欲を持ち、いくらあっても満足しない人のことだ。でも私は少しのモノで満足して生きている。質素なだけで、貧しくはない」

氏は大統領の歳費の9割を受け取らず、豪華な公邸に住むことや公用車を使用することを拒否しました。
こうしたことは、権力を持つ政治家の行動としてはかなり珍しいことであり、評価に値するものだと思います。
今の日本において、脱成長の考えや市場原理主義への批判を多く含むムヒカ氏の言動が注目を集めている背景には、経済成長を前面に打ち出す「アベノミクス」や莫大な資産を保有する政治家への反発という側面もあるのだと思います。


muhika



















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