アジェンダ・プロジェクト・京都

アジェンダ・プロジェクト・京都のブログです。 日々の活動、今後の活動予定、作成したビラなどをアップしていきます。

2018年12月

12月9日 アジェンダプロジェクト京都・定例学習会

12月9日、アジェンダプロジェクト京都の定例学習会がとりおこなわれました。今回のテーマは、入管法の改定問題です。
学習会前日の8日未明に強行的に採決が行われ、同法案は成立しています。すでにマスコミなどで繰り返し報道されているように、今回の改訂はこれまでの外国人政策の大きな転換であり、深刻な労働力不足を外国人の大規模な受け入れにより解消しようとするものです。
学習会では、改定入管法についての内容を確認し、問題点を参加者で議論しました。

法律の大きなポイントは、在留資格に「特定技能1号、2号」を追加したことです。特定技能1号で就労が可能な業種は、介護、建設、農業、漁業、製造業、など14業種にわたります。在留期間の上限は5年で、家族の帯同は認められません。特定技能2号は、1号で在留している外国人がレベルアップして取得することを想定されているもので、家族を呼び寄せることも可能になります。
多くの報道がなされているように、法律の内容をつめていくのはこれからであり、省令やガイドラインという国会がかまない課程で詳細が決まっていくことになっています。


現在の在留外国人は、256万人であり先進国の中でも決して少なくない数であり、増加のペースもかなり速いです。
日本の外国人労働者の多くは、技能実習生の資格で働いています。
技能実習生16年10万、17年16万人とこちらも増加しています。技能実習生の労働環境の劣悪さは、以前から指摘されており、最賃を大きく下回る賃金やセクハラ、パワハラ、いじめ等が数多く、報道・報告されています。なにより失踪者が年間7000人という数が技能実習生がおかれた環境を物語っています。
技能実習の法律も改正が進み、2016年の改正では技能実習1号、2号のほかにも「3号」が設けられ、就労可能な年数も増えていきました(3号は5年)。業種にも「介護」が追加されました。
政府は、技能実習生が特定技能1号に移行することを想定しており、5年間で34万人を見込んでいるようです。

法律では、出入国在留管理庁を設置することも決めており、人員や予算規模を拡大し、権限も強化されます。これはすべての外国人に対する管理を強化することになります。日本国内に多くの外国人が入って来、社会の多様化が進むことは歓迎すべきですが、外国人を管理・監視の対象とすることは許されません。
日本人と同等の賃金はもちろん、年金・健康保険などの社会保障、家族の帯同などの問題がどうなるのかはまだ決まっていません。これらは、外国人労働者が単なる労働力ではなく、一個の人として尊重されるために避けることができない問題です。

11月11日、アジェンダプロジェクト京都の定例学習会

11月11日、アジェンダプロジェクト京都の定例学習会がありました。
今回のテーマは、「アジェンダ62号・ジェンダー平等をどう進めるか」からです。
憲法24条は男女平等をうたった条文ですが、これは実現されているか、が今回の特集の中心的なテーマになっています。
竹信三恵子さんの論稿では、政治経済の分野で進まない女性参画について述べています。
安倍内閣は、「女性活躍」を課題として掲げていますが、この稿ではその政策を検討しています。
民間団体の「世界経済フォーラム」の発表するジェンダー格差指数(女性の活躍度)では、2017年に日本は144カ国中114位という状況です。教育や健康に関しては良い数字を保っていますが、政治経済の分野が低い順位をもたらす原因です。
国会議員の女性比率(1割足らず)、管理職の女性比率(1割程度)、女性労働者の半数が非正規雇用、などが主な要因です。
安倍内閣が「女性が輝く」政策が始まった2013年から順位は下がり続けています。
その政策は、3年育休の実現、待機児童ゼロを5年で実現、子育て後の再就職・起業支援、上場企業の役員に一人は女性を登用、などがあげられました。3年育休は職場復帰の困難さ、収入の不安定化などの問題が多くあり、立ち消えになっています。待機児童ゼロも保育士の不足が解消せず、大きな進展がみられず、今後の見通しも暗いままです。
2015年には女性活躍推進法、2018年には候補者男女均等法が制定されましたが、数値目標が努力義務であったり、罰則がなかったりしてインセンティブが働きにくい仕組みになっています。

吉田容子さんの「セクシャルハラスメント問題と日本の現状」では、「#metoo」運動の世界的広がりと、日本の政治中枢の性差別への意識の劣悪さを指摘しています。
セクシャルハラスメントが広まったのは、全米女性機構の問題提起に端を発し、1976年の米国最高裁がセクシャルハラスメントが性差別だと判決を下したことによります。
「#metoo」運動は、性暴力被害者支援の草の根スローガンであり、2017年にハリウッドのプロデューサーによる性暴力の告発に端を発します。日本でも話題になり、芸能活動をしている女性による告発が注目されました。被害にあった女性たちが自ら告発する運動が起こったことは問題解決に向けて前進したとも言えますが、言い出せずに泣き寝入りする女性が圧倒的多数だと思われます。
この運動を受けて、加害者の側にいる男性たちの行動が問われています。女性の社会進出をさらに進め、男性が中心の社会を変えていかなくてはなりません。セクハラへの罰則強化、待遇の均等化、出産前後のサポート、など女性が働きやすい環境を整えるのが急務だと考えます。


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