2月15日、アジェンダプロジェクト京都の定例学習会を行いました。
今回のテーマは、タックスヘイブンです。
ヘイブン( haven) の意味は「避難港」「安息所」で、税金が安い、もしくは全くかからない地域です。
ほかにも固い秘密保持法制があり、金融規制やその他の法規制が欠如していたり、資産を隠したりそこに会社を作って資産を運用したりする大企業や大富豪にとって非常に都合がいい場所です。
このタックスヘイブンを利用して、様々な犯罪行為や世界的な経済危機を招くようなファンドが生み出されたりしており、大きな問題になっています。

タックスヘイブンには大まかに言って、カリブ海にある島のグループ(ケイマン諸島、バハマ、バミューダ、ブリティッシュ・バージン・アイランド(BVI)等)、王室属領( ジャージー、ガーンジー、マン島)、大都市部(ロンドン(シティ)、デラウェア州、スイス、ルクセンブルクなど)の三つのグループがあります。

こうした世界各地に存在するタックスヘイブンによって、数十兆ドルもの資金が課税を逃れているというデータがあります。こうしたことで、最もしわ寄せが来るのが中・低所得者層で、税金逃れによって国の財政が逼迫し、福祉など社会整備に必要な予算が削られることになります。

こうしたタックスヘイブンを取り締まろうという動きは早い段階から始まっていますが、なかなか実効性を持った取り組みが行われていないのが現状です。

トービン税やEUの金融取引税など、タックスヘイブンを利用したマネーの動きに規制をかけるものの他に、FSB(ファイナンシャル・スタビリティ・ボード)などの国際組織の強化も重要です。

税金逃れは許さないという大きな潮流を作り出し、タックスヘイブンに法の網をかけていかなければなりません。


次回

3月14日(土) 14:00から

テーマ:矢部宏治・著「日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか」の学習会

場所 下京いきいき市民活動センター 別館1階 会議室102


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