5月17日、アジェンダ・プロジェクト京都の定例学習会を行いました。
今回のテーマは話題の書、ピケティの「21世紀の資本」です。
大部で高価なこの書籍が日本でもベストセラーとなり、大きな注目を集めていますが、今回はそれを一回で行うという少々無謀な企画でした。

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ブログ管理者の理解が不十分であることを前提に、本書の内容を大まかに言うと、一国の経済がいかに成長しようと、資本の利潤率の増大には及ばず、資本(ここではマルクスの言う貨幣や商品等に姿を変えながら増殖する価値を言うのではなく、不動産や有価証券等の資産のこと)をもつ一握りの人たちとそれ以外の人たちの格差が拡大していくというものです。
そういった結論を導きだすために、ピケティは歴史をさかのぼり膨大な資料にあたり、それを示すデータを作成しています。
経済書というよりは歴史書であり、これまでの近代経済学が過度に数学を用いてきたことへのアンチテーゼでもあります。ノーベル経済学賞を受賞している近代経済学の研究者がこれまでまともに向き合おうとしてこなかった格差問題をメインテーマにし、それへの解決策も提示していることも評価が高い点です。
本書は本国のフランスではなく、アメリカで売れて注目されました。
ウォールストリートのオキュパイ運動などの例があるように、アメリカではリーマンショック以降金融機関や大企業等が税金で救済され、経営者が莫大な退職金をもらって去っていくことを多くの人々が怒り、格差問題がクローズアップされました。本書もそのような情勢の中で、米国の人々に受け入れられていったのでしょう。米国と同様に貧困・経済格差が広がる日本でもベストセラーになりました。
実際に手にとって読了するのはなかなか難しいですが、格差問題に切り込むための理論武装をするにはとても良い書籍だと思いました。

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